日本の象徴である天皇の誕生日を祝う。
天皇誕生日(1223日)
 第125代の天皇として即位された今上陛下のお誕生日であるこの日は、平成元年に祝日として制定されました。皇居では、三権の長や大臣を招いての祝宴や各国大公使を招いての茶会が開かれます。また、一般参賀が行われ、大勢の人々が二重橋を渡って皇居に訪れます。
勤労を尊び、生産を祝い、国民たがいに感謝し合う。
勤労感謝の日(1123日)
 この日、宮中では天皇陛下が天照大御神をはじめ神々に新穀をお供えし、御自身もお召し上がりになる「新嘗祭(にいなめさい)」が行われます。これにあわせて全国の神社では新穀の収穫を感謝するおまつりが行われます。現在、日本の食料自給率は約40%以下で、食料のほとんどを輸入に頼っています。あらためて食の恵みについて考えてみましょう。
自由と平和を愛し、文化をすすめる。
文化の日(113日)
 明治天皇の誕生日であるこの日は、昭和2年に「明治節」として祝日と定められ、国民に親しまれてきました。昭和23年には、近代文化が目覚ましい発展を遂げた明治の時代を念頭に、「文化の日」として改めて定められました。また、日本国憲法が公布された日(昭和21年)でもあります。現在では、皇居において文化勲章の授章式が行われています。
スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
体育の日(10月の第2月曜日)
 昭和39年10月10日に東京オリンピック開会式が行われたことを記念して定められました。東京オリンピックは、戦後の日本復興を象徴する国を挙げての一大行事でした。またこの日が選ばれたのは、観測史上、晴れる可能性が高い日だったためです。
 ところで近年、子どもたちの体力低下が問題となっています。スポーツなどで体を動かして健康な身体を養い、そして心もすがすがしく過ごしましょう。
祖先を敬い、亡くなった人々をしのぶ。
秋分の日(923日ごろ)
 国立天文台が毎年公表する「秋分日」によって決まり、「春分日」同様、この日の前後3日間を合わせて彼岸といいます。この間にはお墓参りをし、祖先をおまつりしましょう。“暑さ寒さも彼岸まで”というように、この日を境に季節は秋へと移ろいをみせます。宮中では「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」が行われます。
多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
敬老の日(9月の第3月曜日)
 聖徳太子が身寄りのない病人や独居老人たちの救済施設である悲田院を設立した日と伝えられています。日本では古くから年上の方に対する尊敬と感謝の気持ちを強く持って、労わってきました。他の国ではあまり見られないお祝いの日です。日本は世界有数の長寿国。改めて「年配者を敬愛する心」の重要性について考えてみましょう。
海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
海の日(7月の第3月曜日)
 明治天皇の東北・北海道巡行の際、横浜港にご安着された7月20日を「海の記念日」として定められたことに由来します。平成7年の阪神淡路大震災では航路陸路が麻痺する中で海上交通が大きな威力を発揮しました。私たちの生活や産業、外国との接点として大きな役割を果たしてくれる海に感謝しつつ、地球規模での海洋汚染防止などについて考えるきっかけにしましょう。
自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
みどりの日(54日)
 昭和61年に「国民の休日」の名称で定められていましたが、平成19年からは「みどりの日」としてその意義が明確になりました。日本の国土は約70%を山地に囲まれています。自然がもたらしてくれる恩恵に感謝しつつ、私たちが直面している環境問題や自然保護・世界の緑化について考えてみましょう。
激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代をかえりみて、国の将来に思いをいたす。
昭和の日(429日)
 昭和天皇の誕生日は、平成元年に「みどりの日」として祝日となりましたが、その趣旨は昭和の時代を顧みるには程遠いものでした。そのため、多くの国民の要望を受けて、平成17年にようやく「昭和の日」に改正されました。昭和天皇とともにあった時代を改めて見つめ直してみましょう。
然をたたえ、生物をいつくしむ。
春分の日(3月21日ごろ)
 毎年2月に国立天文台が翌年の「春分日」(暦要項)を公表して決まります。この日の前後3日を合わせて彼岸といい、家々で祖先をおまつりして、墓参りをし、家庭では「ぼたもち」をいただきます。宮中では、歴代の天皇・皇后・皇族のみたまをまつる「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」が行われます。
日本の祝日をただの余暇というだけで過ごしていませんか?

 現在、日本の祝日に指定されている日は全部で15日ありますが、そのすべてが日本の歴史に深く根付いたものです。
日本国民として、祝日の意味を知り、その過ごし方を考えることは自分の国のことを知る上でも、また後世へのメッセージとしても知っておくべきことでありましょう。国際社会においても、胸を張って自分の国のことを紹介したいものです。
建国をしのび、国を愛するこころを養う。
建国記念の日(211日)
 初代神武天皇が橿原(かしはら)の宮に即位された日(『日本書紀』)を太陽暦に換算し建国の日と定めました。明治6年に「紀元節」として祝日になりましたが、戦後は一旦廃止されました。その後多くの国民の声により、昭和41年にあらためて国民の祝日に加えられました。この日は大日本帝国憲法が発布された日(明治22年)でもあります。
おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
成人の日(1月の第2月曜日)
 もとは旧暦の小正月にちなんで115日でした。古くは、男子の「元服(げんぷく)」や「ふんどし祝い」、女子の「成女式」がこれにあたりました。明治時代には、十分な教育を受けさせて社会の仲間入りをさせようと、20歳をもって成人とすることになりました。
年のはじめを祝う。
元旦(11日)
 年のはじめに年(歳)神さまを迎え、もてなすことが正月行事の中心です。家庭では門松を立て、しめ縄を張り、鏡餅や御神酒(おみき)を供えておまつりします。宮中では、天皇陛下により「四方拝(しほうはい)」などが行われます。また、元旦には氏神さまをはじめ神社への初詣が行われます。
こどもの人格を重んじ、こどもの幸福を祈る。また子どもは親に感謝する。
こどもの日(55日)
 「端午の節句」とも言われ、5月5日に蓬(ヨモギ)などの薬草や菖蒲(ショウブ)などで厄ばらいしたことに由来します。武士の時代には「菖蒲」と「尚武」とかけて武を尊ぶ節目として斎うようになり、江戸時代には男の子の成長と立身出世を願う行事として定着しました。「鯉のぼり」や「甲冑(かっちゅう)」を飾り、柏餅や粽(ちまき)をいただき、菖蒲湯を楽しむなどしてお祝いしましょう。
 また、子どもたちは日ごろお世話してくれている親御さんに感謝の気持ちを伝えましょう。
冷たく澄んだ空気に身が引き締まる
雪の雲八幡宮
青葉茂り命みなぎる
春の雲八幡宮
雲八幡宮建国祭のようす
毎年、映画上映(無料公開)や
講演会など建国を祝う集いを開催
かっぱ祭で行われる子ども相撲大会
わんぱくな子どもあつまれ!
「はっけよ〜い  のこった!」
管絃祭
雅楽会による雅楽を
御神前に奉納する祭典
写真は、宮中の御神楽「人長の舞」
300年以上の歴史を誇る
かっぱ楽(宮園楽)7/29
御霊慰めの舞が奉納されます
下郷招魂社霊祭8/15
赤や黄色の色さまざま
秋の雲八幡宮
「黄金のじゅうたん」を楽しめます
〒871−0433 大分県中津市耶馬溪町宮園363
TEL/FAX (0979)56−2309  URL http://kumohachiman.j-air.net/
日本の憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
憲法記念日(53日)
 先の世界大戦の占領軍のもと、わずか1週間あまりで作られた憲法は、国際法上の問題があり、日本が独立を回復してからも一度も改正されることなく現在に至っています。近年、現行憲法は現実の国際社会や国民生活にそぐわない点が多く指摘され、国会でもようやく活発な議論がなされ始めました。
 先人の努力により、世界有数の平和で道徳に溢れた国と評される日本が、国の存亡だけでなく、世界平和のためにどのような貢献ができるのか、受け売りや思い込みをせず改めて考えることが大事ではないでしょうか。